(会話は説明のための例です)
この AI は、配送の状況を最初から知っていたわけではありません。問い合わせを受けて、配送のシステムを呼び出し、その結果をもとに返事を書いています。これがツールコーリングです。
相談役が自分の頭だけで答えるのではなく、必要に応じて検索、台帳の確認、計算機を使い分けながら仕事を進める。ツールコーリングは、AI が外部の検索、計算、社内システムといった道具を呼び出して、文章を作るだけでは足りない処理を進める仕組みです。
文章を書くだけでは足りない仕事
LLM は文章を作るのは得意ですが、在庫の確認、料金の計算、社内データの参照のような作業は、外の仕組みにつながないと正確にできません。
- 顧客番号を受け取って、契約情報を照会する
- 商品名から在庫や価格を取ってきて、案内文を作る
- 日程の候補を確かめて、会議の調整の返事を下書きする
- 長い文章を分類したあと、その結果を別のシステムに登録する
道具を持たせることで、AI は単なる会話の相手から、業務の流れの入口に変わります。いろいろな道具への接続のしかたをそろえる共通の決まりとして、MCP もあります。
道具を渡すときの決まりごと
道具を持ったからといって、AI が業務のルールを理解しているとは限りません。使う道具を選び間違えても、渡す値を間違えても、それらしく処理を進めてしまうことがあります。
- 使わせる道具は絞る。何でも呼べる設計は事故が起きやすい
- 見るだけの道具と、書き換える道具を分ける。書き込みには承認を入れる
- 道具から返ってきた値をそのまま信じず、必須の項目や値の種類を確かめる
- 失敗したときに何回までやり直すか、だめなときにどこへ逃がすかを決めておく
- どの指示でどの道具が動いたかを追えるよう、記録(ログ)を残す

