毎回同じ書類を最初から読み直すのではなく、前回読んだところのメモを手元に置いておき、変わった部分だけを確かめる。プロンプトキャッシュは、AI への入力のうち毎回変わらない部分の処理結果をとっておき、次のリクエストで使い回す仕組みです。同じ内容を何度も計算し直さずに済むので、費用と待ち時間(レイテンシ)を下げられます。
たとえば、こんな使い方をしているときに効果が出ます。
- 長いシステムプロンプトを、毎回同じ内容で送っている
- 社内規定や仕様書のような大きな参照文書を、毎回添えて質問している
- 同じ文書に対して、何度も質問を繰り返す一括処理をしている
- チャットボットで、決まった背景情報をすべての会話に含めている
キャッシュを使わなければ、リクエストのたびに入力の全体を計算することになる。キャッシュが効いた部分は計算を省けるので、処理するトークンの費用と、最初の返事が出るまでの時間が下がります。変わらない部分が長いほど、効果は大きくなります。反対に、毎回変わる部分は、これまでどおり計算されます。
使えるかどうか、どこまで効くか、どれくらいの間保持されるかは、モデルや API しだい。キャッシュには有効期限があり、リクエストの間隔が空きすぎると、また最初から計算し直すことになります。費用の削減を見込むなら、実際のリクエストの送り方で試算してから設計しましょう。
また、これは費用と速さのための仕組みで、答えの質を上げるものではありません。出力をよくしたいなら、プロンプトの中身や設計のほうを見直します。