約2分

PIIをAIへ入れる前に決める、個人情報の扱い

PII は個人を識別できる情報で、生成AI活用では入力前の除去と出力時の漏えい防止が必須になる安全性の基本概念です。

会議室のホワイトボードに、お客さまの名前をそのまま書いたりはしません。PII(個人を識別できる情報)は、氏名、メールアドレス、電話番号のように、その人を特定できる情報のことです。AI を業務に入れるとき、PII は精度より先に、「入れてよいか」「残してよいか」「誰が見られるか」を決めておくべき対象です。

個人情報は思わぬところに混ざっている

社内のチャット
営業部

面談メモを AI で要約したいので、お客さまの名前だけ伏せて貼り付けてもいいですか?

AI Tatoediaの読者モブ
あなた

会員番号と勤務先が残っていたら、名前を伏せても誰だか分かりそうですね……

問い合わせの本文、議事録、顧客管理システムのメモ。AI に渡したい文書には、PII が自然に混ざっています。カスタマーサポートの文面を要約する、営業の日報や面談メモを整理する、社内の FAQ を作るために実際のデータを素材にする。どれも、何もしなければ個人情報ごと AI に渡ります。

だから最初に、社内で「何が PII か」をはっきり書いておきます。氏名だけでなく、会員 ID や住所の一部のような断片も対象に含めます。

送る前に伏せ、残すものを決める

  • AI に送る前に、自動で伏せる処理(マスキング)を挟み、原文をそのまま渡さない
  • 記録(ログ)の保存期間と、見られる人を決める
  • 検証用の環境へも、本番のデータを無制限にコピーしない
  • 外部の API を使うなら、入力が学習に使われるか、どの地域に保存されるか、どう削除できるかを契約の条件で確かめる

伏せたつもりでも組み合わせで分かる

名前を消しても、会員番号、勤務先、面談の日付がそろえば、誰のことか分かってしまいます。一つひとつの項目を消しただけで安全だと判断せず、組み合わせで特定される可能性(再識別のリスク)を前提に、確認する体制を置いておきましょう。